信じる力を忘れない:ミュージカルファインディングネバーランド
ピーターパンの世界ででてくるネバーランドはあまりにも有名。
そこは子供しかいなく(ロストボーイズ)、子供の夢がつまった島である。
ただこのピーターパンの誕生には、悲劇でもあり希望でもあるひとつのストーリーがある。そのストーリーを描いたのがファインディングネバーランドである。
元は映画であったが、ブロードウェイでミュージカル化され、日本初公演だったこともあり見に行ってきた
;ブロードウェイミュージカル ファインディング・ネバーランド | ラインナップ | 東急シアターオーブ|TOKYU THEATRE Orb
失ったプレイ(遊び)の楽しさ
まずこの物語全体としては、信じる力・イマジネーションの大切さを解いている。
子供のときには空想で、いろんなことを世界に期待していたのに、大人になるにつれそのような空想・イマジネーションを失ってしまう。信じることを失ってしまうのだ。
劇作家バリもその一人だった、時代が求めるものを創っていたが、自分の求めるもの・自分で想像する力を失ってきていた。
そんなときに公園で出会った、シルビアの一家の子どもたちがキラキラと海賊ごっこをしているのを見て、失っていた信じる心・プレイする心を取り戻していった。
妖精なんていないというたびに妖精が死んでいってしまう
劇中にこんなセリフがあった。ピーターパンの中でも出てくる言葉であったと思う。
本当に妖精がいるかなんてわからない、ただ信じることで妖精は存在する。それをあきらめてしまえば妖精はどんどんいなくなってしまう。信じることができなくなった世界はひたすら時間に追われ、現実を直視しないといけなくなる。
そのような世界がいまの世界なのではないか
イマジネーションが欠如した世界
昔は情報がいまよりいい意味でも悪い意味でもなかった。そのためイマジネーションが遊びの重要なスキルであった。しかし現在はどこにでも情報があり、コンテンツがある。それを消費しやすい世界である。イマジネーションが欠如していっているのではないだろうか。
そういう自分も非常に現実主義者であり、信じることを忘れがちなのかもしれない。
なにか子供のことに自然とあった、楽しめる力・信じる力というものを改めて教わったようなミュージカルであった。
おすすめ。