コンテンポラリーマウス

未だ知らないものを探している途中

Book review

若手20代の社会人に読んでもらいたい:ミッキーマウスの憂鬱

みんな大好きディズニーランドのお話。でも夢や希望をうるような話ではなく、実際にそこで働く現場の人達の話。 読みながら、これってよくだせたなというかよくディズニー側が怒らなかったなってくらい赤裸々にかいてる。(もちろんフィクションの話だし、本…

自己疎外からの脱却:どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた

どうすれば幸せになれるか。そんな風に考えたことは一度はあるのではないだろうか。 この本は明快に答えを出しているわけではないが、若い30代の世代の人達が討論しているため、いまの若い人にとっての幸せに近い定義で描かれているため、読みやすい本である…

Don't think just paint かくかくしかじか

昨年かな、メディア芸術賞を取った作品である。 東村アキコの自伝的漫画であるが、これが泣ける。。 これは先生と主人公である東村アキコさんの愛情の物語であるし、そして先生とその美術教室の生徒との絆の物語だ。 先生のコミュニケーションのやり方は正直…

常識の危うさへの指摘:23分間の奇跡

短編小説ではあるが、非常に示唆に富む小説であった。 戦後の日本をみているようであるし、教育とは一種の洗脳であるという副次的な事実を思い知った。 著者が日本兵に捕虜などにされた経験から得ている考察なのであろうか。 23分あれば人は洗脳ができる か…

コモディティな世界での戦い方:僕は君たちに武器を配りたい

親の世代とは生き方が違う。 20代・30代にとってはキャリアの歩み方・生き方から全てが変化している。そのときに必要なのは自分のアタマで考えることだ。こう書くと陳腐に聞こえるが、自分の価値観をしっかりもって生きることだと思う。そのためのヒントを多…

概算は仮説にすぎない:ふたりの距離の概算

氷菓からはじまる、古典部シリーズである。学校で起きる事件などを古典部が解決していくということが大まかなストーリー。 アニメにもなっていて、京都アニメーションスタジオが制作をしており、絵もきれいな映画なのでぜひ見て欲しい。 ホータローの観察眼…

高校時代に読みたいランキング暫定1位:ぼくは勉強ができない

高校時代に読みたかったかつ、高校生などいたらぜひ読んで欲しい。 勉強ができない、それは悪いことなのだろうか。もちろん勉強が出来たほうが世間の基準でいうと”良い”なんだろう。 しかし本質的には、勉強ができなくなくてもいいのだ、人間的に”良い”人間…

記憶とはを改めて説明してくれる本:ハーバード式最高の記憶術

記憶力良くなりたいなあと受験時代良く思っていた。 日本の詰め込み教育において記憶力は非常に重要な要素の一つであった。それより重要な能力も多くあるとは思うが(仮説力・文章構築力・論理力など)、ただ未だに記憶力とはその下支えをする重要な能力の1…

意外にも人生の指南書:筋トレが最強のソリューションである

最近は筋トレブームというか、トレーニングブームな気がする。 それこそライザップをはじめとする、運動が痩せるということを証明している。 下記の日本生命によるアンケートによると30%の人ほどしか、週に1度以上運動はしていない。でも社会人になってから…

小説家という仕事への理解:職業としての小説家

小説家という職業について、小さいころから存在は良くしっている。 しかし実際には周りには小説家という職業は普通いないため、その仕事をどうするかはまったくわからない。特に自分で小説も書いたこともないため、どのように話作りをするかということはまっ…

量産型女子大生に対する示唆:俺俺

表紙が結構圧倒されて、前から気になっていた小説を読んでみた。 表紙を見てわかるように、同じような人が合理化された食べ物を同じような人たちによって食べされられている。なにか合理化された社会であったり、現代の闇を感じた気がしていて、大学生のとき…

人はカラフルに輝く:カラフル

比較的短い小説だったが、中学などの頃に読んでおきたかった小説だった。 ぜひいま自分がいじめられていたり、どうしようもない閉塞感を感じているのならぜひ読んで欲しい。 人生いろいろだ、きれいに輝けるときもあれば、ドス黒く汚く輝いているときもある…

未来だけが貴方の手に:コーヒーが冷めないうちに

書店で、売れているようだったのでたまたま手にとったのだが、タイトルのようにコーヒーを片手にでもさくっと読めるような小説であった。 ストーリーとしては、このタイトルからは想像つかないだろうがファンタジー要素は入っている。とある喫茶店での話なの…

絵画は知れば更に楽しくなる:ざっくり美術史

大学教授である斎藤孝さんの美術についての著書。 絵画は知識なくみるとなんとなく好きなどの印象でしか持てない。そのような印象だけで十分にアートを鑑賞するという点ではいいと思うが、それでも基礎的な知識があるだけで、見方に深みがでてくる。 この本…

知の仕事術

作家である著者の仕事術・考え方を紹介した本。 いかに物事をこの著者が見ているのかがわかりやすく伝えてくれる。その中でも特に自分が気になったのは下記点である。 何が答えかでなく何が問題かが大事 常に私たちは答えを求めがちだが、なんの問いに対して…

理系少年のひと夏の成長物語:ペンギン・ハイウェイ

森見登美彦さんのSF小説。森見登美彦さんは四畳半神話体系や、世は短し歩けよ乙女などの京都を舞台とした独特の言い回しが得意な小説家だとはおもうが、この作品はそのような要素はでてきていない。どちらかというと作者の理系バックグラウンドがよく表現さ…

1日で世界は変わる:名も無き世界の終わりのエンドロール

タイトルにつられて読んでみた一冊。すばる新人賞を取ったようだ。 親がいない子どもたちの物語が描かれている。呼んだ後にほろ苦い幸福感が味わえる小説だった。悲しい話なんだが、爽快感がある文章で描かれている。 また小学校時代・高校時代・社会人時代…

メンタルも鍛えることができる:勝つ人のメンタル

メンタルが弱い。そう悩んだ人はいないであろうか。それは自分も当てはまる。 特に体育会系でもなければ、しごかれた経験もそんなにない。(メンタルを強くもつという意味では体育会系はある程度の評価はされるべきなのかも) たまたま手にとったこの本には…

部屋を主題にした人生物語 さよならコタツ

古本屋でタイトルだけ見かけて買った短編集。 短編集はなんとなく好き。気軽に1話ずつが読めて、最後まで集中力が切らさず読めることができるから。 ハッピーエンドもバッドエンドも人生にはない 部屋を主題にした様々な人生模様を描く小説だった。 どこにで…

考えることを問い直せる:はじめて考えるときのように

考えるという言葉を私たちは普段から使っている。 でもふと考える。”考える”ということはどういうことなのか。 よくもっと深く考えろ!であったり自分の頭で考えろ!などと上長などから言われることがある。でもどうすればいいのか。。そう悩んだことなど無…

ありふれた奇跡の連続:アイネクライネハトムジーク

本屋でたまたま手に取ったが、気軽に読めて爽快な本であった。 短編集であるが、1つの1つの短編集には小さな繋がりがあり、それを感じながら読み進めるのは軽快な爽快感を覚える。伊坂幸太郎は本当に読みやすい小説を描いてくれる。 特に第二編の話はちょっ…